お店のこと

コンビニエンス ストア~オーナーとの出逢い~

6803cd8a.JPG

私の生花店オープンは2001年8月、オーナーの店のオープンは2001年11月でした。


オーナーのお店は私の自宅の近くにあり、
生花店の他に簡易郵便局にお花を置かせてもらい、
店の小売だけでは厳しいものがありました。

娘と二人で皆に知ってもらう為、
ちらしを作ってポスティングをし、サービスカードを
り、オープン10日目にラジオ放送に出させてもらい、

一年間にお花を必要とする行事(年末、年始、
バレンタインデー、ホワイトデー、ひな祭り、卒業、
入学、退職就職、お彼岸、母の日、父の日、
端午の節句、七夕、お盆、敬老の日、クリスマス、等々)

のイベントにお花の他にプレゼント添えて、
どうしたらお花が売れるのかの毎日でした。

仕事が終わり家に帰る途中、
オーナーのお店を見るたびに
『お花を置かせてもらえないかなあ』といつも思い、
飛び込みで入ってお願いする勇気も自信もなかなか
無くその年を越してしまいました。

年明けと共に、お花の売れ方も一定して
毎月の悩みが続きました。

雪解けも近づき春に向かっていく季節、
『お花を置かせてもらえないか』と思いきって
オーナーのお店(コンビニエンスストア)を訪ねてみました。

オーナーは不在で、その時、応対してくれたのが
現在店長でいらっしゃるオーナーのお母様でした。
「母の副店長ですが、店長は不在ですけれど
何か伝える事があれば伝えておきますけれど…」
と、やさしい一言、・・・

その時、胸がはりさけそうになっていた私の思いは、
すっ~と消え『もし、ここで断られてもこの一瞬でも
いい』とも思えるくらい救われました。

「私、花屋なのですが、もしよければお花を置かせていただけませんか」
と言うことだけが精一杯だったと思います。

後日、オーナーと逢いお話させていただいた所、
オーナーも何か華やかさが欲しいと思っていたので
お花を置くことは考えてみたいと言ってくれました。

しかし、オープン間もない事や、色々な事情から
無理と分かり断念しました。

でも、私は、あきらめず時間がかかってもいつか又、
機会があれば置かせてもらいたいという気持ちは、
いつも持っていました。

『出逢いは、おでん!』

夏も終わり、秋も終わり、冬に向かって寒い季節が
やってきた時、コンビニエンスストアで
再びオーナーに出逢ったのです。

私は、中学二年の息子と寒かったので、
おでんを買いにお店の中に入って行ったのです。

他の物を買った後、「おでん、下さい。」と私が言うと、
その時応対してくれたのがオーナーでした。

注文したおでんの他に「ウインナー入りのかまぼこは好きですか?」
と聞かれ「はい、子供が好きです。」と、即答した記憶があります。
「量も少ないので、サービスで入れておきます。」と、・・・

一言、言ってくれた後私は、なぜか自然に
「店長さんとは、前に一度お話させていただいた事が
あるのですけれど覚えていらっしゃいますか?」
と、訊ねると、

オーナーもその時「そうですよね、どこかで見た
ことがあると思っていたのですが…」と・・・

「私、花屋です。」の一言で、オーナーのお店
(コンビニエンスストア)にお花を置かせてもらう
きっかけとなったのです。

色々な問題を、これからクリアしていかなければ
ならない状況のなかでオーナーは前向きに考え、
一時的にお花を置かせてくれたのでした。
(一ヶ月ほど、お客様の反応や売れ方など…)

そこで、私にとって二人目の出逢いとなる、
大変お世話になった方と出逢うことができました。

オーナーと共に、活動してくれたお店担当の
スーパーバイザーの方でした。

このお二人の協力がなかったら私の夢は
実現しなかったと思います。

2003年2月より、ホワイトデーに向けて
アレンジメントや花束の注文と共にお花
を置かせてもらう事ができたのです。

現在の店長はじめ、スタッフの皆さんの協力で、
一番大変な毎日のお花の水替えや管理、
いろいろ大変な面がある中で少しずつ定着してきたのです。

母の日を境に、五店舗、お盆に向けて三店舗、
計八店舗受ける事ができました。 

しかし、私の力不足により、なかなか思うように
回しきれず、2003年10月に店を閉める事になったのです。

オーナーと、担当のスーパーバイザーには申し訳な
く、とても心が痛み自分でもどうしたらいいのか
わからず、三ヶ月が過ぎました。

実は、ここで私は夢を捨てかけていたのです。

その時、夢を捨ててはいけないと言ってくれた
人がいて、その一点の光の中で、
前向きに考えようと、・・・
自分がしたかった事、夢だった事、

子供達にも『夢を持つことはいい事だよ、
いつも夢を持っていれば頑張れる、
夢を持つことは生きがいになる』

と言ってきた事、オーナーにも夢を
語っていた事を思い出し、
新たにスタートしようと決めたのです。

2004年3月、再びオーナーのもとを訪ね、
私がこれからする事(畑作り)ドライフラワーになる
花を作り、綿花栽培に挑戦する事を、・・・

その時はドライフラワーのアレンジメントや
リースなど置かせてもらえるかお話させてもらった
ところオーナーは、快く受けてくれたのでした。

実はオーナーと担当のスーパーバイザーも
私以上に、心を痛めていたのを後で聞き、
申し訳なさと、ありがたさでいっぱいでした。

『再スタート』

2月から準備を始めていた、
ドライフラワーになる花の畑への種子植え(4月)
綿花栽培(5月)が雪どけと共にスタートしました。

綿花栽培は5月~10月、種子植えから収穫まで
171日間、その間、二回ドライフラワー
アレンジメントをお店(コンビニエンスストア)
に入れさせていただき

私の夢でもあった綿花も収穫でき、
綿(コットン)でリースと花束を作り、
クリスマス時期に入れさせていただきました。

私にとって2004年の一年間は、
オーナー、担当のスーパーバイザーや色々な
人達に助けられ、夢を捨てず、
これからも続けていきたい
仕事となる事と思います。

私は今、生花を扱っていませんが、
オーナーのお店(コンビニエンスストア)には
かわいく、美しく、そして誇らしげに、
フラワースタンドの中でお花(生花)たち
が待っています。

コンビニエンスストアでお花を見かけたら、
お花に声をかけてやってください。
 
『一緒に、帰りましょうね!』と…..

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です